豪雨の次は猛暑。暑いにもほどがあってクソが付く。
25度になると夏日、30度を超えると真夏日というらしい。
38度などと言い出すと、30度の真夏日がうらめしい。
台風12号は東からやってきた。
先の豪雨の被災地は、復興も緒に就いたばかりだというのに、
またまた避難せざるを得なかった。どんな心境だろう。
今回は大きな災いも無く終わったからとりあえず良かった。
自然は優しくもあり、途方もなく厳しい側面も持っている。
本格的な台風シーズンはこれから始まる。
秋までに何が起こるか予測もつかない。
来る秋は 風か嵐か 知らねども
今日の務めの田草取るなり
たしか二宮尊徳の歌だった。
農家なればこそ、この歌の心が痛いほどわかる。
さて、先般の豪雨で何かを学ばねばなるまい。
我が家の置かれている危うさが、いつもになく身に沁みました。
海抜ゼロメートル地帯にとって一番怖いのは水。
床上浸水になっても、なんとか暮らしは継続できるだろう。
継続できないのが農業である。
前は海、後ろは天井川に挟まれた地域なればこそ、水が怖い。
高台に移動させれば助かる農機具だが、高台などどこにもない。
コンクリートブロックを買いためておき、その上に乗せれば
わずかに高くなる。そんな小手先の対応しか思い浮かばない。
困るのは米の冷蔵庫。床上浸水にでもなろうものなら水の中。
きっと全部廃棄処分だろう。
お米を届けることができなくなる。我が家にとって一番の痛手だ。
農機具は資金繰りさえ付けばどうにでもなるだろう。
コンバイン、トラクター、田植え機、乾燥機、その他もろもろ。
ざっと足してみてもレンガの厚みで8個ほどいるかな?
H型鋼で1メートルほどの高さの台座を作り、その上に冷蔵庫を
乗せておけば、わずかだが気休めにはなる。
私の先輩農家は、たまたま小高い丘を持っていたので、ユンボを
買って道を作り、丘の上に農作業場を建設し、すべての農機具を
移動してしまった。
東日本大震災の時の津波を見てから思い立ったという。
津波で田は被害を受けても、高価な農機具は温存できる。
私もそんな丘が欲しい・・・