近所に住み着いている里カラスのつがいに、カラスの赤ちゃんが
生まれました。7つではなく3つ、3羽でした。
体は親と変わらないほど大きくなっても、屋根の上で親からエサを
もらっていました。
5羽いつも一緒に遊んだり悪いことをしていました。
農作業をするとクモやカエルが逃げまどって出てきます。
それを狙って人のすぐそばまでやって来ていました。
お互いにしみじみと顔を見つめあった覚えもあります。
さて、数日前に子カラス2羽が用水路に落ちてしまいました。
直後なら助けてやるのですが、気が付いた時にはすでに時遅し。
屍を道にあげてやった時から親カラスが大騒ぎを始めました。
スズメと違ってカラスは意識が高いのでしょう。
ガーガーとしか聞こえないのですが、手塩にかけた我が子が死んだ
ことを悲しんでいたのだと思います。
兄弟寄り添うように並べてやりました。
トマトは食べる、トウモロコシは突っつく、サツマイモは盗む。
熟れたスイカに穴をあけるし、熟れたイチゴもちぎってゆく。
確かに人間にとって良いことは何一つしません。
でも、
仕事をしている傍らで年中遊んでいるカラスはむしろ生活の一部。
女房が残飯を持って出ると、すぐさま寄ってくるそうです。
私自身もカラスをとりたてて憎んでいるわけでもなし。
自然の一部として何の抵抗もなく受け入れています。
明日は穴を掘って丁寧に埋めてやろう。
また生まれ変わってくるがいい。
すべての命は生きる権利を持っているし、その権利はみんな同じ。
私の稲つくりの原点であるこの考えは、すべての命を育む舞台、
すなわち地球環境へと繋がってゆきます。
そんなところから「自然を愛し環境を考える百姓」となるわけです。