この歳になるとクリスマスなんてからっきし関係ない。
イヴにネオン街に繰り出せば楽しいということだが、
赤貧洗う暮らしにゃ別世界のこと。
さて、100年以上も昔のこと、8歳の少女が「サンタさんっているの?」と
新聞社に手紙を書いた。返事を書いた男性記者がふるっていた。
「もちよ!この世に愛や思いやりがあるようにサンタさんもいるよ」
少女はやがて先生になり、80余歳で亡くなった。
昔の話だが、8歳のその少女は今でも世界中にいる。
でも答えた新聞記者みたいな大人はそんなにいるだろうか?
世の中が悪いだの政府がどうしただの、米価が安いだの・・・・
子供たちに、いや自分より若い世代に愚痴を話すのではなく
夢や希望を語れる大人・先輩に自分がなれているか・・・・
その子の胸に残ってやがて花開くような話ができているだろうか・・・
他人はどうあれ、自分の問題として考えたい。
少し前のことだがブラジルで地球環境サミットがあった。
その席で各国首脳に一人の少女が訴えた。
「壊れたオゾン層の直し方がわからないのに、これ以上壊すのを止めて・・・」
一人の少女の訴えは、これから生まれてくる子供たちの声でもある。
先般のコペンハーゲンでの温暖化防止会議も、国のエゴ対決で終わった。
私はいち農夫。百姓にできることはたかだか知れている。
農夫である私にとっての身近な環境問題は海洋汚染だ。
農薬など化学物質に汚染されていない魚は、地上にはもういない。
魚を食べるオットセイもトドもアザラシも、残らず体内に蓄積している。
むろん人間も例外ではないのだ。
これ以上の汚染はもうゴメンだ。
いち農夫としてできること・・・・それはとりあえず薬撒きを止めることだ。
そんな心をみんなに伝えてゆきたい。
心だけでは片手落ち。薬を止める技術も一緒に考えてゆかないと。
薬を止めたから生き延びた足元の小さな生き物の話は、
子供たちの心に残ってくれないだろうか。
そこから夢が育ってくれたらいいなぁ~ by 菜の花兄ちゃん